HP制作を依頼する前の
チェックリスト12項目
── 失敗しない
業者選びの準備
「HP制作、誰かに頼みたい。でも、何から準備したらいいのか分からない」── 個人事業主の方からよく伺うお声です。実際、依頼の失敗のほとんどは "業者選びそのもの" より、依頼者側の準備不足に原因があります。本記事では、Soraha が見てきた "失敗パターン" をもとに、依頼前に確認していただきたい12項目を、3つのカテゴリで整理しました🌿
はじめに ── "業者を変える" よりも "準備を整える" のほうが効く
HP 制作の相談を受けていて、いちばん心が痛むのは「過去に1度頼んでみたんですが、思った形にならなくて……」というお話です。よく聞くと、原因は 業者の力量より、依頼者側の "前準備" にあったケース がほとんどでした。
具体的には、こんな失敗が頻発しています。
- 「誰に向けたHPか」を業者と合意する前に制作が始まり、納品物がぼやけた
- 「予算の上限」を伝えなかったため、見積もりが期待を上回り、結局話が流れた
- 「公開後の更新」を誰がやるか決めず、納品後に手詰まりになった
- 「修正対応の範囲」が曖昧で、追加請求がいくつも発生した
これらはすべて、依頼前に整理しておけば防げたものです。逆に言えば、準備が整っている依頼者は、業者にとっても "仕事しやすい相手" になり、結果として良い納品物が返ってきます。
📌 この記事の対象
ここで紹介する12項目は、個人事業主・小規模事業者の方が、はじめてHP制作を業者に依頼する場面 を想定しています。大規模なコーポレートサイトや EC ではなく、1〜10ページ程度の HP/LP を想定した内容です。
A. 自分側で整理する 5項目 ── "始める前" の準備
業者に声をかける前に、自分の中で言語化しておきたい項目です。ここが固まっていないまま依頼すると、業者は "霧の中で形を探す" ことになり、初稿の段階で大きなズレが出ます。
1. 「何を伝えたいか」を5つに絞る
HPで伝えたいことが「全部!」になっている依頼者は、たいてい納品物にも満足できません。伝えたいことを5つに絞り、優先順位をつける こと。これだけで、業者は「どのページを大きく作るか」「どこに余白を取るか」の判断ができるようになります。
「絞れない」とおっしゃる方には、「もしお客さまが あなたのHPを1分で離脱したら、何を伝えておきたいか?」と問いを置き換えるのがおすすめです。
2. 「誰に伝えたいか」を1人に絞る(ペルソナ)
「ターゲットは20〜60代の男女、ファミリーから個人まで幅広く」── これでは絞れていません。具体的に「30代の女性、子育て中、隣町に住んでいる、Instagramで美容情報を見る」というレベルまで1人に絞ると、配色・写真・文体・コピー、すべての判断が早くなります。
ペルソナが3人くらいいるなら、その中で "最優先の1人" を決めましょう。残りの2人は、トップページの初稿が固まってから、二の矢・三の矢として考えれば十分です。
3. 「公開後の更新」を誰がやるか
意外と多いのが、納品後に「ブログ記事の追加、誰がやるんですか?」という問いで止まるケースです。制作と運用は別物です。
- 自分で更新したい → WordPress や Wix などの CMS 系を選ぶ
- 更新は数ヶ月に1回・業者に任せる → HTML/CSS のフルスクラッチ+月額保守で十分
- そもそも更新しない・看板代わり → 静的HP・保守なしでコスト最安
運用スタイルが決まっていないと、制作方式の判断ができず、後から「思ったのと違う」となります。
4. 「予算の上限」と「下限」を決める
「予算は応相談で……」は、業者からすると一番困る伝え方です。なぜなら、業者は "上限の見えない交渉" には全力を出しにくいから。
たとえば「上限 ¥20 万・下限 ¥10 万」のように、はっきり伝えていただけると、業者は「この範囲で最大化するには何ができるか」を真剣に考えます。逆に「いくらでも」と言われると、無難な提案で安全に着地してしまいます。
上限を伝えるのは "足元を見られる" 行為ではなく、"本気の業者を選別する" 行為です。
5. 「公開希望日」のリアルな期限
「できれば早めに……」は、上記4と同じく業者を困らせます。"何月何日に間に合わせたいのか"、そしてその日付が "動かせるのか・動かせないのか" をセットで伝えるのがベストです。
たとえば「7月1日のオープンに間に合わせたいが、最悪 7月中なら OK」のように。これがあると、業者は逆算でスケジュールを組み、無理のない初稿提示日を決められます。
B. 業者を観察する 4項目 ── "選ぶ目" の解像度を上げる
準備が整ったら、いよいよ業者を選びます。ここでは "信頼できる業者" を見抜くための4つの観察ポイントを紹介します。
6. ポートフォリオに「同業種」がいるか
飲食店のHPを頼みたいのに、業者のポートフォリオが IT企業ばかり、というケースはよくあります。同業種・近い業種の事例があるか は最初の判断材料です。
ただし「ない」=「ダメ」ではありません。"近い業種" でカバーできる場合もあります。たとえば飲食店なら、サロン・小売・カフェ・宿などの "実店舗系" の事例があれば、世界観の作り方は応用できます。
7. 制作した過去案件が「今も生きているか」
ポートフォリオに並んでいる過去案件のURL、実際にクリックしてみてください。
- 404 になっていないか
- SSL(鍵マーク)が出ているか
- スマホで開いてレイアウトが崩れていないか
- 「公開停止」「リニューアル前のURL」になっていないか
"作って終わり" の業者だと、納品後の維持を考えていない傾向があります。3年以上稼働しているサイトが複数ある業者は、運用視点でも信頼できます。
8. 制作プロセスを「文書で示せるか」
「いい感じに作ります!」とだけ言って、流れの説明がない業者は要注意です。「ヒアリング → 構成案 → 初稿 → 修正 → 公開」の各段階で、何が起きるかを文書化できる業者を選びましょう。
制作プロセスを示せる業者は、それ自体が "依頼者の不安を予測できている" 証拠です。逆に「進めながら相談しましょう」だけの業者は、後で揉めるリスクが高くなります。
9. 連絡レスポンスのテンポ
初回問い合わせから、返信が来るまで どれくらいの時間がかかるか。これは契約後のテンポをほぼ予測する指標になります。
- 24時間以内に返信 → 通常運用レベル
- 2〜3日かかる → 副業や個人事業で多忙の可能性
- 1週間返ってこない → 契約後も同じテンポを覚悟
もちろん「丁寧に時間をかけて返してくれる業者」もありますが、その場合は 返信の "内容" の濃さ で判断できます。テンポと内容、どちらか片方は満たしてほしいところです。
C. 契約前に確認する 3項目 ── "後から揉めない" 約束ごと
業者が決まったら、契約前にもう一度、書面(メッセージでも構いません)で確認しておきたい3項目です。これを怠ると、納品後の "あの時聞いたのと違う" が起こります。
10. 確定額か、レンジか(後出し請求リスク)
見積もりが「¥10〜20 万円」のようなレンジ表記の場合、最終的に上限に近づきやすいのが現実です。可能であれば、業者に "確定額" での提示 をお願いしてください。
確定額を出せる業者は、自分の工数・原価をきちんと把握しています。「素材の追加」「ページの追加」など、追加費用が発生するパターンも事前に文書化されていれば、後から揉める確率は大きく下がります。
11. 修正対応の範囲(無償の境界線)
「修正は何回まで無償ですか?」── これを最初に聞いておきましょう。一般的な目安は "納品後 2週間〜1ヶ月以内・軽微な調整は無償"。それ以降は別途見積、というのが多いです。
"軽微な調整" の定義もあわせて確認しておくと安心です。たとえば「文言の修正・色の微調整は無償/レイアウト変更・新規ページ追加は別途見積」のように。
12. 公開後のサポート期間
HP は "公開した日" から本番が始まります。ところが多くの業者が、公開後のサポート期間を明示していません。
- 公開後 7日〜30日:表示・動作の不具合は無償対応してくれる業者が多い
- 公開後 1ヶ月以降:保守契約 or 都度見積もりが一般的
- "完全に放置" の業者:避けたほうが安全
月額保守を導入するかどうかも含め、"公開した翌日以降、誰がどう面倒を見るのか" を明確にしてから契約に進みましょう。
まとめ ── 12項目チェックリスト一覧
最後に、本記事の12項目をひとつのリストにまとめました。依頼前に印刷 or スクショして、ひとつずつ✅していただけると、業者選びの精度が一段上がります。
📝 HP制作 依頼前チェックリスト 12項目
A. 自分側で整理する
☐ 1. 「何を伝えたいか」を5つに絞った
☐ 2. 「誰に伝えたいか」を1人に絞った(ペルソナ)
☐ 3. 「公開後の更新」を誰がやるか決めた
☐ 4. 予算の上限と下限を決めた
☐ 5. 公開希望日のリアルな期限を決めた
B. 業者を観察する
☐ 6. ポートフォリオに同業種・近い業種があるか確認した
☐ 7. 過去案件のURLが今も生きているか確認した
☐ 8. 制作プロセスを文書で示せる業者か確認した
☐ 9. 連絡レスポンスのテンポを確認した
C. 契約前に確認する
☐ 10. 確定額か、レンジかを確認した
☐ 11. 修正対応の範囲(無償の境界線)を確認した
☐ 12. 公開後のサポート期間を確認した
HPは "頼んだら終わり" ではなく、"頼むまでの準備" と "公開後の運用" の両方に時間と意識を割く必要があります。本記事の12項目が、その準備の助けになれば幸いです。
もしご相談がございましたら、Soraha でもお気軽にお声がけくださいませ🌿