HP 制作の値段、
なぜここまで差が出るのか?
── ¥4 万・¥13 万・¥25 万、
それぞれの中身を全部出す
「HP 制作の費用、相場っていくらなんですか?」── 案件相談の冒頭でほぼ必ず受ける質問です。答えはひとつではなく、¥4 万でできることも、¥25 万必要なことも、どちらも本当にあります。ただ "値段差の中身" を誰も教えてくれない、ここが多くの方の悩む原因です。本記事では、直近の見積実例をもとに、価格帯ごとに "何が含まれて、何が含まれないか" を、できる限り正直に解体します🌿
はじめに ── "高い/安い" は中身を見るまで判断できない
HP 制作の費用は、同じ「1 ページの LP 制作」でも ¥3 万円〜¥30 万円 という大きな幅があります。この振れ幅、外から見ると「ぼったくり?」「やすすぎ?」と不安になりますよね。
でも、現場で見ていると 値段差にはちゃんと理由があります。安すぎる案件にもリスクがあり、高すぎる案件にも理由がある。問題は、その「中身」を売り手側がほとんど説明しないことです。
この記事では、Soraha が直近で動いてきた案件をベースに、価格帯別の "中身" と、値段差を生む要素を、できるだけ具体的に解体します。「自分の案件はどのゾーンに当たるのか」を判断する目安にしていただければと思います。
📌 この記事の前提
ここでお伝えする金額帯は、個人事業主・小規模事業者向けの 1 ページ LP 〜 5 ページ程度の HP を想定しています。大企業のコーポレートサイト・EC・大規模 WordPress カスタマイズはこの記事の対象外です。
価格帯別「中身の違い」 ── 3 つのゾーンで解体する
まずは、Soraha が見てきた・実際に動いた案件をベースに、価格帯を 3 つのゾーンに分けてみます。
① ¥4-5 万円ゾーン ── 既存のデザイン・テーマを "整える" 仕事
このゾーンは、既存サイトの調整か、1 ページの軽量な修正・カスタマイズが中心です。
たとえば直近で見たのは、こんな案件でした。
- WordPress 有料テーマ(JIN:R など)の TOP ページ調整
- Canva の構成案がある、1 ページ LP の HTML 化
- 既存サイトのスマホ表示調整・余白とフォントの統一
このゾーンの特徴は、"ゼロから設計しない" こと。すでにテーマやデザイン案があり、それを Web として動かせる形に整える ──いわゆる "微調整・翻訳" 寄りの作業です。
含まれること
- 支給デザインの HTML/CSS 実装、または既存テーマの調整
- PC・スマホ 2 軸での表示確認
- 軽微なカスタマイズ(色・余白・フォント・写真差し替え)
- 修正 1〜2 回
含まれないこと(基本的に)
- ゼロからの構成設計・コピーライティング
- フォーム実装・SEO 構造化データなどの "見えない実装"
- 公開後の継続サポート
- 独自ドメイン・サーバー設定(別途相談)
このゾーンを使うべきなのは、「方向性は固まっていて、整える人手だけ欲しい」 ケース。逆に「全部ゼロから考えて欲しい」と頼むと、お互いに不幸になります。
② ¥10-15 万円ゾーン ── 1 ページ LP を "本気で" 作る
このゾーンが、個人事業主・小規模事業者の HP/LP として もっとも案件数が多い 価格帯です。
たとえば直近で動いたのは、こんな案件でした。
- 美容クリニックの日本向け LP(スマホファースト・LINE 導線・空間紹介・院長紹介・FAQ など)
- 地元密着の工務店向けサンプル LP(実施工事例の見せ方・写真トーンの統一)
- 協会・教室の信頼感を伝えるリニューアル LP
このゾーンの特徴は、"ゼロから設計する 1 ページ" という点。テンプレに当てはめるのではなく、その事業者にとっての "刺さる入口" を、構成段階から組み立てます。
含まれること
- ヒアリング(事業の方向性・想定読者・言葉づかいまで)
- 構成設計(セクション順序・コピー方針)
- デザイン+実装(HTML/CSS/JavaScript フルスクラッチ or 軽量フレーム)
- PC・スマホ最適化(毎案件、両方で表示確認)
- お問い合わせフォーム(基本的なもの)
- 基本的な SEO 設定(meta、OGP、構造化データ)
- 修正 2〜3 回
- 公開時の納品サポート
含まれないこと(基本的に)
- 本格的なコピーライティング(コピーライターの単独依頼が必要なレベル)
- カメラマンによる撮影
- 多言語対応
- 会員制機能・予約システム連携などの "中量級の実装"
このゾーンを使うべきなのは、「事業の核を、1 ページに本気で詰めたい」 ケース。逆に、複数ページに分散させたい場合は、次のゾーンに上がることになります。
📌 このゾーンが "コスパ最強" と言われる理由
¥10-15 万円は、「事業の核を 1 ページで言い切る」 設計に向いています。多くの個人事業主は、トップページ以外がほぼ読まれていない事実があります。それなら、1 ページに全力を注ぐ方が、結果として問い合わせが増える ──Soraha がこのゾーンを最もおすすめしている理由です。
③ ¥20-30 万円ゾーン ── 思想設計・複数ページ・ブランディング込み
このゾーンになると、案件は急に "考える時間" が増えます。
たとえば、こんな案件です。
- 経営講座・士業・教室など、"思想・哲学" を伝える 必要のあるサイト
- 3-6 ページ規模の HP(トップ+サービス紹介+プロフィール+FAQ+お問い合わせ)
- WordPress オリジナルテーマで、ブログ運用も視野に入れる案件
- 紙のパンフレットと Web を、同じデザイン軸で同時制作する案件
このゾーンの特徴は、"見せ方より、考え方を翻訳する" 仕事になることです。配色・余白・タイポを選ぶ前に、「このブランドは何を信じているか」「誰に向けているか」を深く言語化する工程が入ります。
含まれること
- 事業者の思想・価値観の言語化セッション(2-3 時間 × 1-2 回)
- サイトの構造設計(情報設計・読み順)
- コピーラインの方向性提案
- ブランドカラー・タイポグラフィの設計(複数案)
- 複数ページのデザイン+実装
- SEO・構造化データ・OGP までの "見えない実装" フル装備
- 公開後 1-2 週間程度の運用サポート
- 修正 3-4 回程度
このゾーンを使うべきなのは、「価格より、ブランドの輪郭を整えたい」 ケース。職人系・士業・専門家・経営塾・協会などが多くこのゾーンを選びます。
価格差を生む 5 つの要素 ── 何が値段を動かすのか
3 つのゾーンを見比べてもらうと、価格差の正体が少しずつ見えてきます。要点を 5 つに整理してみます。
① 制作者のスキル領域 ── どこまで自前でできるか
HTML/CSS だけできる人、JavaScript も書ける人、WordPress 深部まで触れる人、デザインから一貫してできる人 ── スキルの幅で人件費は大きく変わります。「安いけど見た目だけ整えてくれた」ケースは、たいてい 制作者が "コーディング側だけ" の人です。
② ヒアリング・思想翻訳の時間
意外と見落とされる原価項目です。事業の本質を聞き出し、それを Web の形に翻訳するには、合計 5-10 時間 のヒアリング・整理時間がかかります。テンプレで済ませる案件と、ここに時間を割く案件では、納品物の "刺さり方" がまるで違います。
③ デザイン素材の有無・支給範囲
「ロゴ・写真・コピー」が事業者側で揃っているか、制作側で用意するかで、コストは数万円単位で変わります。素材ゼロからスタートすると、デザイナーが Midjourney や Unsplash で写真を探すだけで数時間消えます。
④ "見えない実装" の品質
SEO の構造化データ・アクセシビリティ(WCAG)・OGP 最適化・LCP/CLS などのパフォーマンス指標 ── これらはユーザーには見えませんが、Google には全部見えます。「公開してから問い合わせが来るかどうか」 は、ここに大きく左右されます。
⑤ 公開後サポート期間
公開して終わりなのか、1 週間〜1 ヶ月の調整期間が含まれるのか、月額保守があるのか。「公開直後にどうしても出てくる細かい修正」 をどう扱うかで、トータルコストの実感が変わります。安く見えて、修正のたびに追加見積もりが発生する契約は、結果として高くつきます。
自分にとって "適正" な価格の見つけ方
ここまで読んで、「で、結局うちはいくらが適正なの?」と感じる方もいるかもしれません。最後に、Soraha が見積もりのご相談を受けるときに、最初に確認する 3 つの問いをご紹介します。
問い 1:何ページの HP が必要か
1 ページで済む LP なのか、3 ページ以上の HP なのか。これだけで価格帯がほぼ決まります。「全部入りで」と言われる方の多くは、実は 1 ページで済む内容のことが多いです。
問い 2:素材(写真・コピー・ロゴ)はどこまで揃っているか
制作側で全部用意するのか、事業者側で支給があるのか。これでも数万円〜十数万円変わります。「写真を撮りに行く時間が取れない」「コピーが書けない」というケースは、自然と価格帯が上がります。
問い 3:公開後のサポートは、どこまで欲しいか
「公開して終わり」で構わないのか、「1 ヶ月の修正サポート」が欲しいのか、「月額保守で長く伴走してほしい」のか。希望が高くなるほど、初期費用も上がります。
この 3 つに答えてから見積もりを取ると、「相場より高い/安い」が、自分の感覚で判断できるようになります。
安すぎる案件・高すぎる案件、それぞれのリスク
安すぎる案件のリスク
- テンプレの使いまわしで、競合と差別化できない
- "見えない実装"(SEO・アクセシビリティ)が雑で、検索に拾われない
- 公開後の修正が、毎回追加見積もり扱いになる
- 連絡が取れなくなる・納期遅延・最悪のケースで音信不通
高すぎる案件のリスク
- 不要な機能(多言語・会員制など)まで含まれている
- "運用しない機能" の保守費が毎月発生する
- 大手制作会社の "ブランド代" を払っているだけで、実作業者は外注
どちらにも罠があります。「中身を解体できる人と話す」 こと ──これが何より大事です。
まとめ ── 値段は "中身" を映す鏡
HP 制作の値段は、「制作者がそこに何を込めたか」を映す鏡です。¥4 万にも理由があり、¥25 万にも理由があります。問題は、その中身を売り手側が説明する習慣が業界全体に薄いこと。
もし今、複数社の見積もりを比較していて「なぜこの差なのか分からない」とお感じであれば、遠慮なく「中身を教えてください」と聞いてみてください。きちんと説明できる相手なら、信頼して任せられます。
Soraha design でも、見積もりの段階で "含まれること/含まれないこと" を 1 枚にまとめてお出しする ようにしています。値段の数字だけでなく、その中身でご判断いただけるように。
HP は、作って終わりではなく、ここから事業を育てていく "土台" です。その土台に何を込めるか ── そこに値段の本当の意味があります🌿
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